「セルフメディケーション」とは?
大辞林によると「患者が自分自身で病状の診断を行い、売薬を用いて治療を行うこと。自己治療。」とあります。
厚生労働省は、毎年増え続ける医療費を少しでも抑えたいと考えています。ですから、軽微な症状ですぐに医療機関を受診するのではなく、薬剤師と相談して一般薬を適正に使用して対応することを勧めています。そのため、ある一定金額を超えた分に対しては税金を控除するしくみを作り、セルフメディケーションをさらに進展させるのが目的です。
どんな一般用医薬品が当てはまるの?
残念ながら、薬局で購入できる一般用医薬品すべてが対象ではありません。
実は、医師によって処方される医療用医薬品から、ドラッグストアで購入できる OTC医薬品に転用された医薬品(いわゆる「スイッチOTC」と呼ばれるもの)に限られます。現在約1,500品くらいあります。
その該当医薬品を見分けやすくするために、商品にはこのようなマークがついています。
対象品を購入した明細
領収書は他の商品といっしょに印刷されることもありますが、このままで保管しておいて下さい。
購入品がまとめて印字される場合
商品名の前にマーク(例:★(マークは各社で自由に設定))を付すとともに、該当マークが付いている商品が、セルフメディケーション税制対象商品である旨(★印はセルフメディケーション税制対象商品)をレシートに記載。
【1】商品名
【2】金額
【3】該当商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨
【4】販売店名
【5】購入日
領収書だけでいいの?
この税制は、平成29年1月1日~平成33年12月31日までの期間を想定しています。とりあえず、セルフメディケーション税制の対象医薬品を含む1年間(平成29年)の領収書を保管しておいて平成30年2月の確定申告に備えます。さらに次のような条件が必要です
【1】まず、「所得税、住民税」を収めていること。
つまり、給付ではなく「減税」となることです。
【2】次に、その年に健康管理を1つは受けていること。
メタボ健診、予防接種(インフルエンザ等)、健康診査(人間ドック)、定期健康診断、がん検診
証明書は、その領収書や結果通知書でかまいません。
【3】該当する医薬品の購入合計金額が(消費税も含む)12,000円を超えること。
医療費控除 | 制度名 | セルフメディケーション税制 |
---|---|---|
なし | 制度の有効期間 | 平成29年1月1日~平成33年12月31日 |
10万円以上 | 控除対象額 | 1万2,000円以上 |
200万円 | 控除対象上限額 | 8万8,000円 |
治療費、医薬品代、通院交通費、妊娠時に検診・検査費用など | 控除対象 | 対象となる一般用医薬品 |
なし | 条件 | その年に特定健康審査、予防接種、 定期健康診断、がん検診などのいずれか |
フローチャートで、どちらが有利かを考えます
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